こんにちは!「医師のキャリア相談所」のbataoです。
多くの先生方から転職相談を伺う中で、「退職時に病院と揉めてしまって…」というお悩みを耳にすることは少なくありません。
次のキャリアへ進むための退職は、本来であれば前向きなステップのはずです。
しかし、現実には引き継ぎやデリケートな人間関係が絡み、想像以上にストレスがかかるものです。
特に、お世話になった上司や同僚への申し訳なさから、転職に対する『罪悪感』が大きな負担になることも少なくありません。

「円満に辞めたいけれど、どう切り出せばいいか分からない。」
「強い引き止めにあったら、断れるだろうか。」
この記事では、そんな不安を抱える先生方のために、退職トラブルを回避し、円満に次の一歩を踏み出すための具体的な「3つのステップ」をご紹介します。
ステップ1:退職の意思は「いつ、誰に、どう伝えるか」が最重要
退職交渉の第一歩は、直属の上司に直接、退職の意思を伝えることです。
この最初の伝え方で、その後のスムーズさが大きく変わると言っても過言ではありません。
伝える際のポイント
切り出し方:
「ご相談したいことがございますので、少々お時間をいただけないでしょうか。」と、まずはアポイントを取りましょう。
他のスタッフがいる前で突然切り出すのは避けるのがマナーです。
退職理由:
「新たな領域に挑戦したい。」「地域医療に貢献したい。」といったポジティブな理由や、「家族の都合」といった個人的でやむを得ない理由を伝えましょう。
このとき、現在の職場への不満を述べるのは得策ではありません。
ご自身の転職理由を前向きな表現で言語化し、面接でも一貫性を持って伝える方法については、こちらの記事で詳しく解説しています。
むしろ「これまで大変お世話になりました」と感謝の気持ちを添えると、相手の心証も良くなります。
伝える相手:
必ず直属の上司に最初に伝えてください。
先に同僚や他部署のスタッフに話してしまうと、噂が意図しない形で上司の耳に入り、感情的なしこりを残す原因になりかねません。
ステップ2:退職の成否はスケジュールで決まる!理想は「3ヶ月以上前」
退職の意思を伝えるタイミングは、極めて重要です。
法律上は2週間前の申し出でも退職は可能とされています。
しかし、患者さんの引き継ぎや後任の確保が必要な医師の場合、その常識は通用しません。
円満退職を目指すのであれば、最低でも3ヶ月前。可能であれば半年前には意向を伝えることを強く推奨します。
特に、専門性の高い診療科や役職を担っている先生は、後任探しが難航するケースが多いため、より早期の申し出が不可欠です。
早めに伝えることのメリット
円満退職につながる:
病院側が後任探しや引き継ぎに十分な時間を確保できるため、トラブルに発展しにくくなります。
丁寧な引き継ぎが可能になる:
患者さんの情報や担当業務をしっかりと後任に引き継ぐことで、自身の責任を果たし、安心して職場を去ることができます。
自分自身の準備が楽になる:
次の勤務先の準備や引っ越しなどに、心と時間の余裕を持って取り組めます。
ステップ3:「引き止め」は想定内。冷静かつ毅然とした対応を
退職を伝えた際、多くの場合に「引き止め」が待っています。
昇給や待遇改善、役職の提示など、魅力的な条件を出されて心が揺らぐこともあるでしょう。
しかし、ここで冷静な判断が求められます。
引き止めへの対処法
1.まずは感謝を伝える
引き止めは、あなたが職場にとって必要な存在である証です。
まずは「高く評価していただき、大変光栄です」と、感謝の気持ちを伝えましょう。
2.提案を冷静に検討する
提示された条件が、あなたが「なぜ退職したいのか」という根本的な理由を解決するものか、一度立ち止まって考えてみてください。
例えば、過重労働が理由で退職を決意したのであれば、給与アップだけでは問題の解決にはなりません。
目先の好条件に惑わされず、長期的なキャリアプランと照らし合わせることが大切です。
3.退職の意思を改めて明確に伝える
もし退職の意思が変わらないのであれば、感謝を述べた上で、「大変ありがたいお話ですが、退職の意思は変わりません。」と、丁寧かつ明確に伝えましょう。
曖昧な態度は、かえって交渉を長引かせる原因になります。
話がまとまらない場合は、「退職願」や「退職届」といった書面で意思を示すことも有効です。
強い引き止めにあっても意思を貫くためには、『自己分析』を通じてなぜ転職するのかという確固たる軸を持つことが不可欠です。
まとめ:周到な準備で、気持ちよく次のキャリアへ
医師の退職は、人生における大きな転機です。トラブルなく、気持ちよく次のステップに進むためには、感情的にならず、計画的に準備を進めることが何よりも大切になります。
今回ご紹介した、
- 退職の意思は、早めに直属の上司へ直接伝える
- スケジュールには3ヶ月以上の余裕を持つ
- 引き止めには感謝を伝えつつ、冷静かつ毅然と対応する
この3つのステップを意識するだけで、円満退職の可能性は格段に高まります。
もし、具体的な伝え方や引き止めへの対処法でお悩みの際は、私たちのようなキャリアの専門家にご相談いただくのも一つの手です。
先生の状況に合わせた、より具体的なアドバイスをさせていただきます。
退職の準備と並行して、失敗しない転職活動の全手順を改めて確認しておくことで、より安心して次のステップに進むことができます。
この記事が、先生の輝かしい次の一歩を後押しできれば幸いです。
batao(ばたお)
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