こんにちは。「医師のキャリア相談所」のbatao(ばたお)です。
「今の働き方で、本当に良いのだろうか?」 「理想のキャリアパスとは違う気がする…」
もし今、あなたが漠然とした不安や不満(モヤモヤ)を抱えているなら、この記事はきっと役立つはずです。
というのも、多くの先生方の転職相談に携わる中で見えてきたのは、転職理由が多様であると同時に、多くの医師が似たような悩みを抱えているという事実です。
この記事では、先生が抱える「モヤモヤ」を具体的な「転職理由」として言語化し、さらにそれを選考で効果的に伝えるためのポイントまで、網羅的に解説します。
ご自身の状況と照らし合わせながら、後悔しないキャリア選択の第一歩としてぜひご活用ください。
あなたの「モヤモヤ」の正体は?【悩み別】転職理由の分類
医師の転職理由は多岐にわたりますが、突き詰めると「今の環境への悩みや不満」に集約されます。ここでは、主要な悩みを4つのカテゴリーに分類し、それぞれに具体的なフレーズ例を交えて解説します。
1. 労働環境・待遇への不満
長時間労働や過重な責任は、心身の健康やプライベートを犠牲にしてまで続けるべきではありません。
過重労働・長時間勤務
休憩時間が取れない、サービス残業が多いなど、労働時間が自身の許容範囲を超えているケースです。
フレーズ例
「過度な残業や当直で、心身の疲労が蓄積している。」
「ワークライフバランスが全く取れない。」
あわせて読みたい▶︎過重労働・長時間労働からの転職!「家庭も仕事も大切にする」転職戦略
給与・評価への不満
業務量や責任に見合った報酬が得られていないと感じる場合です。
フレーズ例
「現在の給与水準が、経験やスキルに見合っていないと感じる。」
「評価制度が不明確で、正当な評価を得られていないと感じる。」
「インセンティブ制度のある職場で働きたい。」
当直・オンコールの負担
休日や夜間の拘束が多く、プライベートの時間が確保できないことに不満を感じるケースです。
フレーズ例
「夜勤を減らしワークライフバランスを見直したい。」
「オンコールのない環境で、業務に集中したい。」
人間関係の悩み
上司、同僚、他職種との関係がうまくいかず、精神的なストレスが業務に支障をきたすレベルになることがあります。
フレーズ例
「ハラスメントなど、職場の人間関係に問題がある。」
2. キャリアパス・専門性への不満
医師としての成長や、新たな分野への挑戦が現在の環境では叶わないと感じるケースです。
スキルアップ・症例経験の不足
特定の治療法や手技を学びたいのに機会がない、経験できる症例が限られているなど、自身のスキルアップに限界を感じる悩みです。
フレーズ例
「現在の専門分野で、より高度な症例を経験したい。」
「専門分野は十分学んだため、ジェネラルな診療に携わりたい。」
「臨床に専念できる環境を探している。」
専門医取得・更新への不安
希望する症例が経験できない、指導体制が不十分など、専門医取得や更新に必要な要件を満たすのが難しいと感じるケースです。
フレーズ例
「特定の専門医資格取得のための研修が必要。」
「指導医として若手を育成する機会が欲しい」
医局人事・キャリアの不透明さ
自身の意向が反映されない人事異動や、将来のキャリアパスが不透明であることに対する不満です。
フレーズ例
「退局を期に、自分でキャリアを選択したい」
興味のある分野への転向希望
現在の専門分野とは異なる領域に強い興味を持ち、キャリアチェンジを検討するケースです。
フレーズ例
「地域医療や在宅医療の経験を積みたい。」
「産業医や健診医など、臨床以外の分野に興味がある。」
「将来的に開業を目指しておりクリニックで勤務してみたい。」
3. 組織・病院の運営方針への不満
病院の経営状況や組織文化などが、自身の価値観や理想と合わないと感じることも大きな動機となります。
病院の経営方針・理念とのミスマッチ
採算性ばかりを重視する姿勢に疑問を感じるなど、患者さんへの向き合い方が病院の方針と合わない場合です。
フレーズ例
「医療安全体制に不安がある。」
「コンプライアンス意識が低いと感じる。」
「慢性的な赤字で経営に不安がある。」
教育体制・研修制度への不満
若手医師にとって
「十分な教育機会が提供されない。」
「指導体制が確立されていない。」
といった悩みが挙げられます。
非効率な業務・古い体制
「無駄な会議が多い。」
「IT化が進んでいない。」
など、業務の非効率さにストレスを感じるケースです。
4. ライフイベント・ライフスタイルの変化
結婚、出産、介護など、人生の転機に伴い、働き方や勤務地を見直す必要が出てくることも少なくありません。
結婚・出産・育児
パートナーとの時間や育児参加のために、働き方の変更を希望するケースです。
フレーズ例
「結婚を控えており子育てに理解のある医療機関に務めたい。」
「育児との両立を目指したい。」
親の介護・Uターン/Iターン
実家に戻るなど、勤務地を変える必要が生じる場合です。
フレーズ例
「親族の介護で実家の近くへ引っ越しをしたい。」
「実家へのUターン・Iターンを検討している。」
通勤・住環境の変化
日々の通勤時間や、家族の生活環境も重要な要素です。
フレーズ例
「配偶者の転勤に伴い、引っ越しが必要になった。」
「現在の通勤時間が長く、体力的な負担が大きい。」
「子育てのリソースが充実した地域へ引っ越したい。」
【実践編】転職理由を「伝わる言葉」に変える3つのポイント
ここまででご自身の転職理由が明確になったかと思います。次のステップは、その理由を選考の場で効果的に伝えることです。そこで、元コンサルタントとして数多くの面接対策をしてきた経験から、3つのポイントをお伝えします。
1. ネガティブな理由もポジティブに変換する
「残業が多くて嫌になった」ではなく、「現職では長時間労働で十分な研鑽の時間が取れず、ワークライフバランスを整えながら、〇〇分野の専門性をさらに深めたい」のように、次につながる前向きな表現に変換しましょう。
不満が理由であったとしても、それを直接的に言うのではなく、「現職では得られない〇〇を経験したい」「〇〇という目標を達成するためには、貴院の環境が最適だ」といった未来志向の言葉で伝えることが重要です。
2. 具体性と論理性を持たせる
漠然とした理由ではなく、具体的なエピソードや数字を交えて説明することで、説得力が増します。
ですので、「なぜその転職理由に至ったのか」、そして「転職先で何をしたいのか」を論理的に説明することで、採用担当者も納得しやすくなります。
思考を深めるヒント
転職理由の言語化や論理的な整理に悩んだら、キャリアの棚卸しから始めるのがおすすめです。
ブログの自己分析ガイドもぜひ参考にしてください。
▶︎転職を考える医師へ|後悔しないための「自己分析」完全ガイド
3. 転職先への貢献意欲を示す
転職理由は、「なぜ現職を辞めたいのか」だけでなく、「なぜその病院で働きたいのか」につながるものでなければなりません。
「現職で培った〇〇の経験を活かし、貴院の〇〇に貢献したい」「貴院の〇〇という理念に強く共感し、自分もその一員として地域医療に貢献したい」など、転職先で何ができるのかを明確に伝えることで、採用担当者に良い印象を与えられます。
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面接の場でより深く、本質的な議論をするために、年収と幸福度の関係について考察したこちらの記事もヒントになるかもしれません。
年収3000万で月休2日と年収1200万で週休3日。医師のキャリアを見てきて気づいた「幸福度の真実」
まとめ:転職理由の言語化が、未来を切り開く
医師のキャリアは長く、さまざまな状況で転職を考えるタイミングが訪れます。重要なのは、漠然とした不満を具体的な「転職理由」として言語化することです。
それができれば、「その悩みをどう解決するか」「どんな環境なら解決できるか」という具体的な行動へと繋げることができます。
この記事が、先生方のキャリアを見つめ直し、より充実した医師人生を歩むための貴重なヒントとなれば幸いです。
batao(ばたお)
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